「味噌トーク」第2話

「味噌トーク」第2話
第2話:糀のパワーと活用術
日本を代表する微生物、糀菌
Keiko:
今日は味噌だけじゃなくて、塩糀(こうじ)と醤油糀も持ってきたんです。

明日香:
塩糀は知ってますけど、醤油糀って初めて聞きました。

Keiko:
米糀に塩と水をまぜると、塩糀になって、米糀に醤油をひたすと、醤油糀になるの。


明日香:
なるほど。糀とくっつくと、みんなとろとろになっちゃうんですね。

Keiko:
糀菌のもつ、酵素のはたらきのせい。糀菌って、日本を代表する微生物に選ばれて、国菌とも呼ばれてます。

明日香:
へえ〜。その、日本代表の糀菌は、どうやってできるんですか?

Keiko:
もとは、自然界にあるカビを有用して生まれたもの。昔の人は、カビなんか、仕方ない!むしろ利用してやろう!って、自然を上手にとりこんでたんだよね。

明日香:
それが結果、カラダにとってもいい働きをしてくれたんですもんね。やっぱり、人間は自然の一部なんだなぁ。
日本を代表する微生物、糀菌
Keiko:
糀菌のことは、実は、まだわかってないことがいっぱいあるの。顕微鏡をのぞいてわかることにも、限界があるみたい。

明日香:
ロマンチックです。じゃあもう、人間のカラダで実証していくしかないわけですね。

Keiko:
お味噌汁をよく飲む人の方が、胃がんの死亡率が低かったっていう研究結果もある。

明日香:
お味噌汁飲みます。

Keiko:
菌の話を始めると専門的になりすぎちゃうから、とりあえず、醤油糀、食べてみてください(笑)

明日香:
これは・・・なんていったらいいのか。塩気も甘みもとにかくまろやか。この独特の香りは、発酵の香りなんでしょうけど、料理にコクとうまみを出す気まんまんの味ですよね(笑)
Keiko:
そうそう。これだけで味付けが済んじゃう。納豆との相性は最高だし、茹でた里芋にからめるだけでとってもおいしいよ。それから、こっちは塩糀です。

明日香:
ちょっと前にめちゃくちゃ流行りましたね。

Keiko:
いつの間にか、みんなやらなくなっちゃったよね(笑)。ブームになると、本物じゃないものが出回るもので。うちのお店に来てくれるお客さんでも、お肉を漬けても、おいしくなったのかイマイチわからないから、買うのやめちゃったって言う人がたくさんいる。

明日香:
井上糀店の塩糀は違うと。

Keiko:
もちろんです。これ、差し上げるから、今晩鶏肉でも漬けて、明日食べてみて。うちの塩糀は、漬けるっていうより、ちょびっと塗る、ぐらいで大丈夫。すっごくケチな人になった気分で塗ってね。本物の糀の力に、ビックリしてもらえると思いますよ。

明日香:
ありがとうございます!ビックリさせてもらいます!
明日香:
ところで、わたしの親友が、お味噌屋さんに嫁いだんです。彼女がどんどん料理上手になってて、なにかと味付けに味噌を使うんです。本当に、なんにでも。わたしも真似してやってみてるんですけど、失敗したことないんですよ。「あ〜、これは味噌じゃなかったな〜」ってことが、全然ない。

Keiko:
わかるわかる。お味噌がおいしければ、もう、余計なことしなくていい。味噌で味付けして、あとは何を足せばいいかなって味見すると、「あれ?もう十分おいしいじゃん!」って。だからうちの冷蔵庫、調味料ほとんど入ってない(笑)

明日香:
そうですよね。だって味噌なめてるだけでさっきからごはんがすすんでしょうがない(笑)

Keiko:
前にね、お味噌料理でケータリングをやってくれって依頼があって、おかず何種類かと、お味噌汁を持ってってたんだけど。何回か食べてもらううちに、「ごめん、おにぎりと味噌だけ持ってきてくれればいいや!」って言われたの(笑)それだけで十分だ、って。
明日香:
すっごくわかります。まさにいまそんな気分。でも、さすがに毎日それだと家族から文句言われちゃうので(笑)、Keikoさんが特においしいと思う味噌の使い方、教えてほしいです!

Keiko:
最近ハマってるのは、ミートソース。野菜とお肉を炒めて、トマトソースと、ローリエと、味噌。それだけ。あとは、餃子のあんの味付けにも、味噌、いいよ。タレつけなくてもおいしい。クリームチーズをつけとくのもおすすめ。

明日香:
やります。もう、今日やります。ああ、ごはん作りたくなってきた!(笑)
Keiko:
うん。作ってみて。続けると、体の調子も良くなってくるから。

明日香:
やっぱり体に変化は起こるんですね??

(つづく)

※次回は、カラダを変える糀パワーのお話です。