だって花見は寒いから。

だって花見は寒いから。
さくら前線北上中。わたしの手帳にも続々とお花見の予定が舞い込んできて、いよいよ本格的な春到来を感じます……が。毎年思うのですが、お花見の頃って、正直まだ寒いんですよね。日差しは春でも、風は冷たいし、夕方になってくると、まだまだ冬のなごりを感じます。

いくら桜がきれいでも、肌寒い中で、冷たいお酒や冷めたお弁当と何時間も過ごすのは過酷。せめてごはんだけでも、あったかいものがつまめたらなあ……と、考えていたら、いいことを思いつきました。レミさんに話したら「いいじゃんいいじゃん!」なんて誉めてもらえたので、この場を借りて、みなさんにも紹介したいと思います。お花見で、「あったかごはん」を楽しむ、ちょっとしたテクニック。使うのは、魔法瓶に入れたほかほかの「お出汁」。冷くなったお弁当を、あったか〜い一品に変身させちゃいます。
まず、お出汁を仕込みます。
まず、お出汁を仕込みます。
魔法瓶の水筒に、濃いめにとったかつお出汁を入れます。塩と醤油でほんのり味つけしておくのがポイント。だしパックがあれば、水筒にぽいっと放り込んで、熱湯を注いで、そのまま味つけすればいいので、より簡単です(我が家では「わたしの和だし」を使用)。
おにぎりを、出汁茶漬けに。
おにぎりを、出汁茶漬けに。
お花見弁当に、しゃけ、昆布、梅干しなどお好きな具のおにぎりを用意。おにぎりとして楽しんだ後、冷たくなったおにぎりを、あったかいだし茶漬けに変身させます。深めの紙皿におにぎりを入れ、水筒からお出汁を注ぎ、割り箸でささっとほぐすだけ。寒くなってきた頃にズズッとすすれば、嬉しいシメの一品に。
筑前煮を、けんちん汁に。
筑前煮を、けんちん汁に。
もうひとつは、筑前煮をけんちん汁に変身させるテクニック。たっぷり筑前煮を作って、お花見に持って行きます。前半は、筑前煮としていただきますが、同じ味にも飽きて、そろそろ肌寒くなってきた頃、さあ、お出汁の出番です。具を深めの紙皿に盛り、あったかいお出汁を注げば、即席けんちん汁の完成!冷えた体に沁みるやさしい味と桜の景色、日本の魅力に心も体もほっとあたたまります。
冷酒を、出汁割りに。
冷酒を、出汁割りに。
お酒好きの友人から、おもしろいお酒の飲み方を聞きました。一部のおでん屋さんで大人気の「出汁割り」って、ご存知ですか?日本酒をおでんのスープで割るという、知る人ぞ知る、通な飲み方なんだそうです。わざわざおでんを作るのは大変なので、お味噌汁用にとってあった出汁で試したら、大成功!初めての味なのに、なぜかしっくりくる美味しさ。梅干しを加えてほぐせば、さらに、奥深い味わいに。おじさんっぽいところもまた、気取らず飲めて楽しいんですよね。今年は、夜空に散る桜を眺めながら、ちびちびと、これを飲んであったまることにします。
活用法いろいろ
他にも、冷めてしまったおでんの具にお出汁を注げば、もう一度ほかほかを味わえるし、ラップにお味噌をくるんで持って行けば、お味噌汁もすぐ完成。思い切って、屋台で買ったたこ焼きをお出汁に浸して“なんちゃって明石焼き”として楽しむ、なんて手もあるかもしれません。
活用法いろいろ
スーパーには大きな花見弁当が並ぶし、公園にピザをデリバリー、なんてのも手軽でいいですが、ちょっとした工夫で手作りのあったかい味を楽しめたら、桜の景色もぐっと雰囲気を増すんではないでしょうか。よかったら、みなさんも“あったか変身技”で、いつもとはひと味違うおつまみ&お酒に挑戦してみてくださいね!