remyロゴのつくり方

remyロゴのつくり方
今回のコラムは、少し気分を変えて、remyの料理を彩るロゴマークのお話です。実は、料理の作り方をヒントに、remyのロゴは生まれたんです。
料理とマッチするロゴを
ロゴづくりにとりかかったのは、いまからちょうど1年前、2014年の6月でした。料理中心のサイトなので、「料理と相性のいいロゴはないかな」と思いながら、検討を開始。カッコいいロゴ、かわいいロゴ、あれこれ模索する中、一番大きなヒントになったのは、平野レミの料理でした。どれもシンプルな素材と、無駄のない組合わせで成り立っているので、ロゴ・マークも同じ発想でつくれたらいいな、と。
料理とマッチするロゴを
シンプルな素材でつくる
そこで考えたのが、身近な素材で簡単につくる料理のように、「丸と四角だけでロゴをつくる」というやり方でした。

用意したのは、同心円上の正円3つと、四角いバー。この素材にちょきちょきハサミを入れて動かしたら、「remy」の文字の出来上がり。最後に「e」を45°回転させ、笑ったような表情にしたら、はい完成。こうして、remyロゴの原型が完成しました。
シンプルな素材でつくる
フォントは声色
試しにテスト用のホームページにレイアウトしたら、なかなかいい雰囲気。あとは公開を待つばかり、という時、アートディレクターの塚本哲也さんと会う機会がありました。

塚本さんは、広告代理店でユニクロやCOCA-COLAなどのアートディレクションも手がける、第一線で活躍するアートディレクター。そんな塚本さんにremyのロゴ・マークの話をすると、こんなことを教えてくれました。

「フォントは企業の声色なんです」

フォントは声色?なるほど。たしかに、明朝体で語る企業からは誠実な印象を受けるし、丸ゴシックで語る企業からは親しみやすい印象を受けます。AppleやIKEAなど、海外の有名ブランドにも、コーポレート・フォントをもっている企業が多々ありますが、これはつまり、自分たちの声色を選んでいるのに近いんですね。
フォントは声色
「remyもフォントを開発してもいいかもね」と塚本さん。そうは言っても、フォントなんてどうやってつくればいいかわからない。フォントに関しては、いずれまた考えることにして・・・とあきらめかけていると、その1週間後、塚本さんから、1通のメールが届きます。

「remyゴシックというフォント、試しにつくってみました。」
remyロゴをベースとした、ポップで親しみ易いフォントに、スタッフ一同、思わずパソコンの前で「かわいい!」と叫んでしまいました。さらに、バージョンアップしたロゴ・マークまで。このご好意に感激すると共に、驚かされたのは、その色使いです。このロゴに隠されていたのは、配置される場所に応じて自在に色を変える、「システムロゴ」という手法でした。
これは、料理のおいしさや手作り感、また素材の重なりの楽しさを表現するために考えられたもので、それぞれの色は、料理の具材を表します。

たとえば、以下のように、平野レミの定番レシピ「牛トマ」の写真の上では、赤(トマト)、グレー(牛肉)、緑(バジル)、白(サワークリーム)でロゴの色を構成します。その面積は、料理の中で使われている素材の割合に合わせて調整。食材の色と量によって、文字パーツの色が変わる、カメレオンのようなロゴ・マークなんです。
ロゴで最後の盛り付けを
写真の端にちょこんとロゴを乗せるだけで、レシピ写真がいきいきと見えてくるから不思議です。塚本さんからいただいたご提案は、すぐに採用させてもらうことにしました。

ただ、レシピをひとつ更新するたびに、こちらで専用のロゴ・マークを作るので、運用も一筋縄ではいきません。でも、ひと手間かけて美しく見せる、というのは、料理の盛り付けでも大切なことですからね。舌だけではなく、目でも楽しんでもらいたい。それも、remyの大事なこだわりのひとつです。