料理本は目安です。

料理本は目安です。
料理本や参考レシピがないと、料理がつくれない、という若い人が増えているようです。インターネット上にレシピが溢れ、とても便利になりましたが、逆に、料理を考える、というクセがなくなってしまったのかな、なんて少し心配になったりします。もし思い当たるという方がいたら、試しに、レシピ通りに作らない、ということにチャレンジして欲しいと思います。
数字を疑ってみる
例えば分量。「4人分」でも人の食欲はそれぞれ違うし、4人分では足りないことも、食べきれないこともあるでしょう。味の濃さも、人それぞれ好みがあり、調味料の甘さ辛さもメーカーによって違います。調理時間を数字で示すのもむずかしいようです。家庭によってガスの火力が違うし、お鍋もさまざま。密閉性の高いお鍋は水分も少なくてすむし、時間もかからない。そんなわけで、料理の本に出ている数字や作り方は、とりあえずの目安と考えた方が気が楽です。
数字を疑ってみる
失敗が許されるのが家庭料理
別のコラムでも書きましたが、どのお家にも、その家代々の受け継がれた味があって、その味で、ベロが教育されます。レシピを考えた人のベロと、あなたのベロが違うのは当然です。だから、料理本に書いてあるレシピは、あくまで参考でよいのです。本とそっくりに作らないとおいしくならないということはありません。本をヒントに自分の好みで味つけを変えたり、材料や調理法のバリエーションを考えたりするのも、とても楽しいものです。買い増しをせず、いかに冷蔵庫の食材で代用するか?なんて考えるのも、主婦の腕の見せ所ですね。思い通りの味にならなくて「クソ!」という気分になることもありますが、それが許されるのが、家庭料理のいいところです。

料理の腕は筋肉と同じ。使えば使うほど強くなりますから、続けてみることが大切です。失敗なんか恐れず、自由にチャレンジしてみください。