3回目の妊娠格闘記

3回目の妊娠格闘記
ビックリさせてごめんなさい。この写真、はじめての妊娠を記念して、旦那さんが描いてくれた「安産マン」です。1回目の妊娠は、毎日がただただハッピーで、怖いものなし。出産も子育てもかかってこい!という強気な気持ちでいました。でも、2回目、3回目となると、身体がずいぶんと苦しんでいるのを感じました。

3人目の子を妊娠して、おなかがぽっこり目立ってきたころのこと。「きょうは今までの人生でいちばん体調がよくない日だ」と、目をつむったまま一日を終わらせたくなる朝が何度も続きました。家族にあたらしいメンバーが増える楽しみだけでは自分を励ましきれないほど、とにかく元気が出なくって弱音がポロポロ。こんな体と気持ちのままではきっと辛いお産になると、妊娠3度目にして最大の不安を抱えていました。
「お母さんになる」という覚悟
そんな中、お腹の赤ちゃんが女の子だと分かりました。いずれはこの子もお母さんになるときがきて、今の私のように辛い妊婦生活を送るかもしれない。そう思うと、それを乗り越える力を備えた女の人に育ててあげなくちゃ、と考えるようになりました。それまでは、漠然としていた“3人目を出産する”という覚悟が、ぎゅっとかたく強くなったような、不思議な感覚でした。こどもたちの丈夫なからだ作りの前に、それをたくましく支え抜けるような、自分のからだ作りからはじめなくちゃいけない。それにはどう考えたって、食べものが大切で、幸い、私の近くには最高の先生がいるのでした。
「お母さんになる」という覚悟
先輩おかあさんの知恵から学ぶ
レミさんのうちに遊びに行くと、かならずゴハンと栄養の話が出てきます。朝は何を食べるといい、赤ちゃんの脳みそにいいからこれ食べて、貧血ならあれ食べて、この野草ジュースはどうだこうだ・・・。「その話、もう10回目です」なんて思うこともしょっちゅうですが、超健康体のレミさんが実践してきたことなので、頼りにしています。

妊娠中の食べものに関して、レミさんとちょくちょく情報交換をしながら、参考になりそうな本もいろいろ探しました。そんな中で、若杉友子さん(若杉ばあちゃん)という方の本を知りました。その本には、はたしてそれは本当かどうか、科学的な証拠はなくても、ばあちゃんがそう言うんだからきっとそうなんだ、という不思議な説得力がありました。栄養のことはもちろん、この食材はからだを冷やしてしまうか、それとも温めてくれるか、ということを意識するようになったのも、この本のおかげです。
先輩おかあさんの知恵から学ぶ
たとえば、砂糖。砂糖にはいろいろな種類がありますが、もっとも一般的なのは、真っ白でサラサラな白い砂糖ではないでしょうか。若杉ばあちゃんの本によると、白い砂糖の原料となるサトウキビは、もともとからだを冷やす機能をもっており、サトウキビを白く精製する過程でビタミンやミネラルは失われてしまっている、とのこと。それを知ったとき、レミさんの煮豚を思い出しました。レミさんからお裾分けでもらう甘めの味付けの煮豚は、白い砂糖を使わず、黒砂糖や甜菜糖を使っているから、びっくりするくらい黒いんです。「あーちゃんもそうしなさい」と言ってたのは、そういう意味があったのか!と、あとになってわかりました。
意識しながら、たまにはサボる
食べたものでからだをあたためて守る、という習慣は、無事に3人目を出産できた後も続いています。もともとからだは丈夫な方ですが、からだをあたためるクセをつけてから、風邪も減り、朝の目覚めもよくなったように思えます・・・と言いつつ、この原稿を書きながら、からだを冷やすと言われているコーヒーを飲んでいたりして。

食べるものを選ぶことは大切ですが、ガマンばっかりじゃ続きませんから、たまにはサボります。ただ、レミさんをはじめとする先輩おかあさんたちから教わったことは、いつも意識するようにしています。意識していれば、いずれ習慣になりますから。習慣になっちゃえば、こっちのもの。でも、食後にレミさんから無理矢理飲まされるあの強烈な青汁だけは、いつまで経っても慣れることができないんですよね。