remy

窪園和之さんは、代々木上原にある和食店「wasabi」の店主。「wasabi」は、かの有名なミシュランガイドに、コストパフォーマンスの高いお店"ビブグルマン"として紹介されている名店です。

今回は、そんな和食のプロである窪園さんに、平野レミが「和だし」の感想を聞きに行きました。

平野:
こんにちはー。

窪園:
こんにちはー。

平野:
お店の準備中にお邪魔してごめんなさいね。

窪園:
いえいえ。

平野:
おだしを作ったので、試食をしてもらいにやってきました。

窪園:
はい。ボクでよければ。

平野:
「和だし」だから、和食のプロの方に食べてもらいたくって。

窪園:
緊張しますね。一応、前掛けしときます(笑)

平野:
ははは。ホントに、遠慮しないで正直な感想を聞かせてくださいね。

窪園:
レミさんの作ったゴハン、はじめてだ。嬉しいです。

平野:
ふろふき大根と、おひたしと、大江戸カレー。全部、「和だし」でつくりました。

窪園:
すごい。じゃあ、大根からいただきますね。

窪園:
(ゆっくり味わう)
うん。大根がよく出汁を吸っている。
柔らかさも完璧ですね。調味料は？

平野:
「和だし」だけ。何にもしてないの。

窪園:
え？調味料使ってないんですか？

平野:
うん。でも、だしに塩とお砂糖がすこーし入ってます。化学調味料とか、添加物は一切なし。

窪園:
えー。調味料なしでここまで(味が)出るんですね。

平野:
お野菜の甘みが効いてるの。美味しい？正直に言ってね。プロの目から見てどお？

窪園:
お店の場合は、出汁と塩だけで、みりん(甘さ)は加えずに、甘みは素材から引き出すようにします。でも、このお出汁(わたしの和だし)は昆布からとるうま味とか味の素などの調味料を入れずに、ここまでうま味が出せてる。すごいと思います。

平野:
あーよかったー。

窪園:
普通、野菜の甘みを加えるには、野菜も一緒に煮ますが、これだと、素材から味が出ないものでも、味を引き出してくれていいですね。湯豆腐なんかもいいかな。和だしだけで煮て、野菜の旨み(甘み)をしみ込ませることが出来る。みりんを使わず、塩だけで成立しそうですね。

平野:
さすが、専門家の意見。家庭ではこういう美味しくて簡単でパパっとできるのがいいわよね。普通は、かつおで出汁をとって、味醂と酒で香りを引き出すけど、その作業が、「わたしの和だし」なら簡単に出来ちゃうの。

窪園:
なるほど。小松菜のおひたしも、甘味がわかりやすく出てますね。でも、ちょっと火が通り過ぎちゃってるかも。お店の場合、小松菜に火を通したら鍋ごと氷で急冷するんです。そうすると、クタっとならないんです。

平野:
えーーー！いいこと聞いちゃった。鍋ごとね。今度やってみる。

窪園:
(笑)

平野:
こっちはどお？大江戸カレー。

窪園:
大江戸カレー？

平野:
和だしを使った和風のカレーだから、大江戸カレー。夫が名づけました。

窪園:
うん。優しいですね。だしをすごく感じる。

平野:
これは、だしの袋を破って直接混ぜてるの。

窪園:
じゃあ、このプツっとしてるのはだしなんですね。

平野:
よく分かったわね。2袋を破いてカレー粉大さじ2と混ぜて、具材と一緒にコトコトするだけ。最後に片栗粉大さじ1と水大さじ1でとろみをつけて出来上がり。

窪園:
うん。おいしい。かつおのだしで、魚感も出てるけど、野菜も前に出てるので、和風のコンソメスープって言えるかもしれない。

平野:
いいこと言うわね。そんな感じかも！！完成したらあげるからね。

窪園:
ホントですか？楽しみにしています。

平野:
今日はお忙しい中ありがとうございました！

窪園:
こちらこそ、ありがとうございます。ご馳走さまでした。

平野:
お店の紹介、なんて書けばいい？

窪園:
なんでもいいですよ(笑)

平野:
一言でいうとしたら。

窪園:
えーと。代々木上原の閑静な住宅街にポツリとたたずむ大人の社交場。とか？

平野:
はい。ちゃんと書いときます(笑)。ありがとうございましたー！