発酵を楽しく学びましょう「菌トーク」
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明日香:
「うちの数だけ、味噌の味」ですか。

小倉:
同じ場所でつくったものを分けてあっても、別々の家に置いて発酵させれば、スパイシーになったり、甘くなったり、別物の味噌が出来上がるんです。

明日香:
おもしろ〜い!
小倉:
それから、味噌とか発酵食品を家で作るようになると、発酵菌の力で家の中の空気もいい感じに変わってきます。

明日香:
なにそれ、空気清浄機みたい!

Mrs.remy:
スーハー、スーハー…
明日香:
何してんの?

Mrs.remy:
深呼吸。小倉さんちの空気はキレイなはずでしょ。

小倉:
はは、ありがとう(笑)。あと、発酵といえば酵母。家でパンを作る時に、酵母から手作りする人がいますよね。

明日香:
酵母って、ドライイーストの代わりに入れるやつですよね?

小倉:
そうです。酵母も酵母菌という菌ですから、要は、家でいい菌を育てることになるわけで。こんな風にして。

Mrs.remy:
こ、これが…酵母菌?
小倉:
見た目はびっくりするよね(笑)。ドライレーズンについていた酵母菌をタネに増やしていくんですが、こんなことをしていると、部屋がいい菌たちでいっぱいになります。すると、アレルギーの原因になるような雑菌たちは入ってこれなくなるんです。

明日香:
なるほど。

小倉:
僕は「女性専用車両効果」って呼んでます。

明日香:
入ろうとしても雑菌が押し出されちゃう、ってことですね。
小倉:
どうですか? レミーちゃん、「菌=悪者」のイメージは変わりました?

Mrs.remy:
うん。持ち帰りたいくらい!

明日香:
いっぱい、深呼吸しといて(笑)。

小倉:
よかった〜。まぁ、いきなり味噌や酵母を作るのは大変に思う人も多いでしょうから、一番オススメの菌とのつきあい方は、やっぱり「食べる」こと。ぜひ今日からは毎日、発酵食品を食べてください。
明日香:
そういえば小倉さん、「毎朝みそ汁」を提唱してますよね。

小倉:
目覚めが悪い人や前の日のお酒が残りやすい人には、特に実践してもらいたいです。すーっと、治りますから。

明日香:
肌荒れに悩む人はどうでしょう?「みそ汁は飲む美容液だ」って聞いたことがあります。
小倉:
はい、毎日続ければ、肌質も変わってきますよ。もうちょっとしっかり「体質改善」を考えるなら、朝ごはんに「みそ汁、納豆、キムチorぬか漬け」をオススメします。

明日香:
発酵食品3つだ。

Mrs.remy:
ト、トリプル発酵...
小倉:
みそ汁には、体をつくるタンパク質やビタミン類が多く含まれているし、温かいから体温を上げてくれます。納豆には、体内の悪い菌をやっつける働きがある。キムチやぬか漬けには、腸を元気にする善玉菌が豊富。

Mrs.remy:
えっと、つまり…

小倉:
体温が上がって、体が丈夫に、体内はキレイに、そして腸が活性化する!もう、最強の食事でしょう?

明日香:
すごいですね!そういえば、レミさんのレシピにも「納豆キムチ鍋」というのがあって、納豆、キムチに加え、仕上げにチーズを溶かすんです。

Mrs.remy:
ト、トリプル発酵...
小倉:
いいですねぇ、免疫改善によさそう!

明日香:
しかも、味のベースはコチュジャンです。

小倉:
お、コチュジャンや豆板醤などの「ジャン」系も味噌の仲間ですね。ってことは...
Mrs.remy:
ト、トリプル以上...!
明日香:
レミさんも、発酵食品にはすごくうるさいんです。

小倉:
やっぱり。

明日香:
それにしても、韓国や中国には、「ジャン」系も調味料がたくさんありますよね〜。

小倉:
はい。アジアの発酵文化もすごく面白いんですが、その話はまたの機会にしましょうか。長くなってしまいますし…

Mrs.remy:
わぁ…、わわわっ…!

明日香:
何?どうしたの、レミーちゃん?

Mrs.remy:
なんか、生えてきた!!
小倉:
あっ、こうじまる!!

Mrs.remy:
えっ、こうじまる??

明日香:
あらら!さっき、たっぷり深呼吸したからね。

小倉:
レミーちゃんとすっかり友達だね。よかったね、こうじまる!
明日香:
じゃあ、このこうじまるは、ありがたく連れて帰ろう(笑)。小倉さん、今日はありがとうございました!

Mrs.remy:
ありがとうございました!

小倉ヒラクさんHP:http://hirakuogura.com
聞き手:和田明日香
編集協力:堀江りん

最後までお読みくださり、ありがとうございます。「菌トーク」は、発酵食品が苦手なお子さまにも興味をもっていただけるよう、できるだけ分かりやすい内容で編集を行っています。ご意見・ご感想がございましたら、こちらよりご連絡いただけると、とてもうれしいです。
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